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安全はデフォルト~2023シーズン終盤、気を引き締めて~

やっと長い残暑が終わり、秋も深まってきましたね。ベルデも水のガイドが落ち着き、大杉谷登山道閉山まであと数本の登山ツアーを残すところです。

ここまで大きな事故・ケガもなく、元気なゲストの皆さん、そしてともにお仕事をしているガイドさんに感謝でシーズンを終えられそう。

今回は「ガイドツアーの安全」をテーマに、ベルデが考えるリスクマネジメントと、安全を目的に所属する協会の活動についてお伝えします。

「安全はデフォルト」の考え

ベルデはここ3年間、三重県の受託事業等を通して、若い学生さんへアウトドアに関わる仕事の魅力を継続的に伝えています。(過去記事参照:地域やアウトドアに若者が関わる意味|アウトドアヤングサポーター育成「自然環境リテラシー学」って?大学生とアウトドア三昧

今年は特に、これまで学んだ自然体験の魅力を伝えるべく「実践力向上」を目的とした事業展開でもあり、マーケティングについての学びや、モニターツアーの企画・実践というステップアップした内容を実施しました。ゲストの顔を思い浮かべて企画をつくり、実際の集客に結び付きマーケティングの成果を実感する時の喜び、そして何より現場で直接「ありがとう」を伝えられるこのうえない経験を共にしてきました。ただ、こうしてステップアップしても、やはり毎回の講義や実習で立ち戻るのは「安全管理=リスクマネジメント」の実際です。

ベルデにとって、アウトドアガイド業は天職ともいえる、心から楽しんでいるお仕事です。

  • 宮川や大杉谷といった私が誇らしいと思える美しい自然環境での仕事ができ、それを多くの方に認知してもらえる
  • ゲストはもちろんガイド仲間や、その環境に関わるさまざまな人々と出会い、交流ができる
  • スキルや専門知識を生かして、ゲストが思い出に残る時間を過ごす手助けをすることができる
  • 地域外のゲストを招くことで、地域に活力が注がれ、経済的な循環が生まれる

この仕事の楽しさの要因を挙げていくと尽きません。

ただ、こうした楽しいアウトドアガイド業を営むベースにあるのが「リスクマネジメント」です。「安全」はアウトドアコンテンツのデフォルトです。実は、この安全への投資コストはかなり大きい割にゲストには意識しても目に見えないものでもあるため、私は安全なガイドツアーの提供はゲストへの「誠意」だと考えています。

誠意あるガイドツアーであるために

アウトドア環境では予測不可能な状況が発生します。ガイド(提供会社含めて)は、登山道の雨中後のリスク、水のアクティビティ中の突然の雷雨など、命に係わるリスクはもちろん、ゲストが大切なもの(携帯品も)含めすべてのリスクを的確に評価し、リスクマネジメントを講じることが求められます。

また、イメージしやすい現場でのリスクだけでなく、そもそも事故が起こらないための運行規定を定めていること、事故後のフロー(重大事故・緊急時体制)を固めておくこともとても大切なリスクマネジメントです。大切なことが多すぎるので、ベルデの自戒を込めて、7箇条にまとめてみました。(ベルデの個人ガイド・ツアー提供会社としての2つの立場の責任が混在しています)

<ガイドツアーを安全に実施するための7箇条>

  • 1 リサーチとトレーニング: ガイドは、地域やアクティビティに関する包括的な知識をもつ必要があります。また、安全にガイドできる継続的なトレーニングは不可欠です。雨だから中止、川が濁ているから中止では仕事にならないため、運行規定のっとり催行を判断し、悪条件のフィールドでも安全にゲストを楽しませられるガイドとしてのスキルをもち続けることが大切です。
  • 2 緊急事態への対応策: ガイドは緊急事態に対応できるようにトレーニングが必要です。救急処置や地元の緊急サービスに連絡するフローをつくっておくことも重要です。
  • 3 ゲストへの安全教育: ゲストに対して安全に関するガイドラインを伝え、遵守してもらうことも大切です。例えば、水のアクティビティでは適切なPFDの装着などの行動規範が含まれます。
  • 4 天候と地域の特性の考慮: 天候や地域の特性によっては、ツアーのスケジュールやアクティビティが変更されることがあります。これらの要素を考慮し、安全を最優先に決断できることが大切です。
  • 5 適切な保険の提供: ゲストに対して、万が一の事故や緊急事態に備えた保険を備えることも重要です。傷害保険はもちろん、賠償責任保険への加入はアウトドアガイドの最大の誠意でもあります。
  • 6 グループのサイズの管理: ツアーグループのサイズを管理し、1人ひとりに適切なサポートを提供できるようにします。ガイドレシオの考え方。
  • 7 地元・同業ガイドや協会との連携: 地元のサポートやガイドと連携することで、現地の状況に対する深い理解を得られます。また、何か問題が発生した際にも効果的なサポートを得られます。

遊びがすべて仕事に繋がる生き方

ガイドとしてのベルデ自身、ベルデの会社は、登山プログラムは「日本山岳ガイド協会(JMGA)」、水のプログラムは「日本セーフティパドリング協会(JSPA)」に所属しています。私にとって、これらの協会に所属す最大の目的は、リスクマネジメントの知見を互いに共有し、客観的なアドバイスを受けトレーニングをする機会を得るためでもあります。レアな業種のガイド業は一人親方のように仕事をしていると、どうしてもコンテンツ・方法が固定されてしまいます。協会に所属する仲間と交流し、トレーニングをともにし、共同で保険に加入し、ゲストにとって誠実なコンテンツを提供する、ということが必要です。

大切なガイド仲間とのトレーニングや今年のJSPAの活動を紹介しますね。ひとつひとつの活動がとっても濃いので、今後はもっと深堀り発信していたいと考えています(得意の宣言です)。

◆3月は例年、日本セーフティパドリング協会(JSPA)カンファレンス。ここ連続、会議前早朝に横浜で漕いでいます。

◆シーズンイン前は、登山プログラムでお世話になっている日本山岳ガイド協会・熊野大杉谷ガイド協会の仲間と安全管理・運行規定の確認。

◆シーズンインしたばかりの4月、南伊勢にて「ガイディング研修キャンプツーリング」。この研修のキャンプ飯、極旨でした。

◆6月はJSPAの一大イベント。群馬県吾妻湖八ッ場ダムにてセーフティパドリングミーティングを開催。一般パドラー向けの安全講習のイベントです。

◆9月は若いガイドさんを連れて三重の海へ。いつも一緒に漕いでもらっているキオラパドルさんと遊んでます・・・いや、トレーニングしました。

◆10月は長野・野尻湖と犀川へ。中部ガイドミーティング。各所から集った20名を超えるガイドさんたちとの交流会。講師は、一滴パドル&マウンテンさんとSWEET PADDLEさん。

細かいトレーニングや個人の山行はくどくて紹介しきれませんが、いつもと違うフィールドでのトレーニングや研修は冒険欲も満たされてとても楽しいものです。そしてこんなトレーニングすべて、あそびでもあり仕事でもあるのです。やっぱり幸せなお仕事です。

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