SUP カヤック

コロナ収束と2023アウトドアプログラム報告

ブログはトップシーズンはどうしても更新できず、いつもオフシーズンの活動や報告が多くなってしまいますが、ベルデの主戦場はなんといっても夏。5月から10月が山のプログラム・水のプログラムの最盛期です。12月から2月までですべてのアウトドアプログラムは休止とさせてもらい、特別なイベントやゲストハウスだけの営業となります。今回は、2023シーズンのアウトドアプログラムを振り返ってみます。

この時期は新しい企画を練り・準備し、英気を養い、トレーニングをする、そんな過ごし方をしています。

今年もたくさんのゲストに来訪いただき、ともに三重県奥伊勢エリアの自然を楽しむことができました。遠方から来ていただき、ベルデで遊んでくれたゲストの皆さま、本当にありがとうございました

コロナ禍が収束した2023年

感染症に油断は禁物ですが、コロナが始まった2020年からの異常事態は収束にむかっています。コロナ禍のアウトドア業界は、実際どんな状況だったかを簡単にお伝えすると・・・アウトドアの業界では、2020年から他のサービス業とは逆異常事態となり、「アウトドアコロナバブル」なんて言葉も出る状況でした。ディズニーランドやUSJ、外国に遊びにいっていたゲストが、コロナ禍において国内外の旅行制限がある中、多くのゲストは自分たちの住んでいる地域や近隣地域でのアウトドアを楽しむようになりました。加えて、自然のなかは広いスペースで安全に活動できることでもアウトドアは選択されるようになりました。

ベルデでも、SUPやカヤックといった夏の水あそびのゲストが爆発的に増えたこと、登山ツアーも堅調で、コロナ禍であってもほぼすべての募集型ツアーが催行できる状況。運営するゲストハウスも夏だけでなく、春秋も稼働率がのびているコロナバブルの異常事態です。(Gotoトラベルなど国や県の旅行支援事業の影響も大きかったです。)小さな会社のベルデは、コロナ禍において、とにかく成長する目の前のマーケットをどうコントロールするか、に追われ、予約管理・ガイドのアサインといったバックオフィス業務とガイド業の両立に必死の3年間(2020~2023年)でもありました。ありがたいことに。

この「アウトドアコロナバブル」が収束した今年、どんな状況だったか。ベルデに限っては、ひと言でいうと「落ち着いた」状況でした。コロナ禍のようなすべてのプログラムが爆発的に伸びるお祭り状態ではなくなり、マーケティングに力を入れ、見込み通り動いたプログラムは伸び、そうでないものはキープか減収。アウトドアプログラム・自然体験プログラムも通常の市場に戻ったことを強く実感した1年間です。

山プログラム:雨に泣かされた3days。初めての大杉谷ツアーが人気

ベルデの登山ツアーのメインフィールドは日本三大峡谷「大杉谷」です。山小屋に泊まる2泊3日、1泊2日のツアーは、天候不良中止が多く、催行率は去年より下がりました。(Verdeツアーの大杉谷登山の催行基準は、とても厳しくしています)また、モンベル社と一緒に共同で企画するツアーの催行率も下がり、泊を伴うツアーは、コロナ前の2020年同等の集客状況。

逆に日帰りのツアーが人気で、特に「はじめての大杉谷」は満席でお断りする日もありました。ガイドアサインの関係でなかなか受けられない自転車ツアーへの申込や問い合わせは昨年以上で、アウトドアをこれから始めたい、少し体験してみたい、というゲストが目立つ1年でもありました。

大杉谷登山ツアーの様子

水プログラム:ペットツーリズムと若い体験層増

パドルプログラム、特にSUPはより体験層が増えた印象です。複数で同乗できるタンデムSUPへの参加が増え、特にワンちゃんと一緒にあそぶゲストが新たな体験層としてあそびに来てくれました。また、ゲストの年齢構成もぐっと若返り、求められるサービスも今後変わってくるだろう予兆があります。

カヤックプログラムの参加者が減ったことも今年の特徴です。ただ、こちらは半日体験が減り1日ツアーが増える、という面白い現象も特筆すべきことです。

特に水プログラム、SUPについては、OTA(オンライン・トラベル・エージェンシー)をつかっているため、コロナ禍の旅行支援事業や、県のクーポン発行事業がなくなった今年の参加者状況がアウトドア体験のニーズをよりシンプルに把握できるものだと思います。この状況をしっかり見据えて、来期の企画をよりゲストに求められるものにしていく企画を立てますね。

来シーズンの企画は現在進行形で準備しています!

アフターコロナ、これからのアウトドア体験はどうなる?

コロナ禍のアウトドアブームは、特にキャンプ市場を主語として論じられます。キャンプ体験というソフトだけではなく、キャンプギアの販売といったハード、今後は中古市場にまで市場が広くある今やアウトドア業界の第一人者。

そのキャンプ市場の2023年は、人気ブランドのスノーピークについては「あまりに急速なブーム終焉でコストコントロールが追いついておらず、営業利益率はピーク時の14.8%から3.6%まで下降する見込み」と厳しい状況。(「このままアウトドアブームは終焉を迎えるのか?」より)そう、やはり業界全体は予感していたとおりの厳しい状況であることは確かなようです。

ただ、小さな市場規模でゲストと直接つながる体験を提供しているベルデとしては、よりベルデらしさを出していける未来を予感しています。2024年、プログラムを通してアウトプットしていきたい「らしさ」を簡単に以下に記してまとめにします。

環境へのインパクトを最小限に。持続可能なアウトドア体験:世界中で環境への配慮が高まっています。ユネスコエコパークのフィールドを使わせてもらっているベルデにも、安全な体験を提供することと同等に、環境に配慮したガイドツアーが今後より求められるはずです。自然環境はもちろん、ベルデで誘客することによる地域経済や地域住民の生活への影響も考慮するべきと考えています。

健康とウェルビーイングの視点からのアプローチ: アウトドア体験は健康やウェルビーイングに間違いなく良い影響を与えます。コロナ禍で自身の健康への意識をより強くもった私たちは、体育館や運動場でからだを動かす時間や、スポーツジムに通うような感覚で、アウトドア体験を求める。そんな未来はそんなに遠くなくあると考えています。

・・・と、真面目に振り返って、テキスト化しようとしていますが、私たちの仕事はどんなに予測し準備しても、自然をコントロールして思い通りにできるものではありません。コロナ以上にどうしようもできないものが自然環境です。私たちはそんな絶大で雄大な自然の力をかりて、お仕事をさせてもらていると常に自戒し、来年以降も出会えるゲストと一緒に自然を存分に楽しんでいこう!というのがベルデ「らしさ」です。

そうそう、2024シーズン、ベルデの仲間を募集します。こんなお仕事に興味ある方、お気軽に連絡をください。募集記事、近々アップしますね。

ピックアップ記事

  1. 2024シーズンVerdeのスタッフ募集中です
  2. 修学旅行や企業研修にSUPでチームビルディング|学校さん・団体さんウェルカムです…
  3. Leave No Traceから環境倫理を学ぶ

最近の記事

  1. 宮川SUP
  2. 大杉谷登山バス

ARCHIVES

PAGE TOP