★★★この記事のもくじ
具体的な感染防止対策
(1)留意すべき基本原則と各場面の共通事項
留意すべき基本原則
- 従業員とお客様及びお客様同士との接触をできるだけ避け、対人距離を確保(できるだけ2mを目安に)する。
- 感染防止のための来店人数の調整(密にならないように対応。)
- 店舗入口及び店舗内の手指の消毒設備の設置
- マスクの着用(従業員及びお客様に対する周知)
- 店舗の換気
- 店舗内の定期的な消毒
- お客様に旅行時の感染防止対策を周知・啓発し、対策の実行への理解と協力を依頼する。
各場面の共通事項
ア 店舗内
- パンフレットスタンドや他人と共用する物品などの頻回に触れる機会を減らす工夫をする。
- 複数の人の手が触れる場所を定期的に消毒する。
- お客様や従業員がいつでも使えるようにアルコール等を店舗内に設置。
- 手洗いや手指消毒の徹底を図る。
イ 旅行中
- お客様、旅行サービス提供事業者従業員の中に無症状感染者がいる可能性があることを踏まえて、感染防止策を取る。
- 手配する旅行サービス提供事業者は、原則として適切な感染防止対策を取っている事業者に限定する。
- 企画旅行においては、適切な感染防止対策の実施を含めた旅程管理を行う。
ガイド等向けの対策
(1)健康管理
- ガイド等に対し、出勤前に、体温や症状の有無を確認させ、具合の悪い者は自宅待機とすること。また、勤務中に具合が悪くなったガイドも、直ちに帰宅させ、自宅待機とすること。
- 添乗業務・ガイド業務等、事業所を離れて業務を行うガイド等の健康管理に特に留意し、万一添乗中のガイド等が体調不良となった場合の対応を予め準備すること。
- 発熱や具合が悪く自宅待機となったガイドの健康状態を毎日確認すること。症状に改善が見られない場合は、医師や保健所への相談を指示すること。
- 体調不良の場合の自宅待機が当該ガイドの負担や経済的な損失につながることのないよう、就業規則等の社内規程・運用において配慮すること。
(2)勤務
- ガイド等に対し、始業時、休憩後を含め、定期的な手洗い、うがいを徹底すること。また、手指消毒液を配置すること。
- ガイド等が、できる限り2メートルを目安に、一定の距離を保てるよう、作業空間と人員配置について最大限の見直しを行うこと。
- ガイド等に対し、勤務中のマスク等の装着を促すこと。特に、複数名による打ち合わせなど近距離、接触が不可避な場合には、これを徹底すること。
- 打合せなどは、小グループにて行う、伝達内容をモバイル端末等で伝えるなど、大人数が一度に集まらないようにすること。その他、ロッカーを分ける等により、混雑や接触を可能な限り抑制すること。
- 店舗における旅行販売・相談等、お客様と近接して会話することが必要な業務についても、電話・オンライン販売への誘導、デジタルパンフレットによる事前案内、来店を要する旅行契約手続き等の簡素化等、お客様との直接接触機会を極力低減するよう業務の見直しを行うこと。
- 法人等への営業活動についても、可能な限り通信手段を利用した非対面の営業を工夫し、商談時や移動時の感染リスクを低減すること。
- 他人と共用する物品や手が頻回に触れる機会を減らす工夫をすること。
- 衣服はこまめに洗濯すること。
(3)設備・器具
- 業務中にガイド等が触れる機器について、ガイド等が交代するタイミングを含め、定期的に消毒を行うこと。
- 洗面所備品、トイレ、蛇口、ドアノブ、ゴミ箱、テーブル、椅子、電気のスイッチ、電話・コールセンターレシーバー、予約端末のキーボード・タッチペン、タブレット、タッチパネル、手すりなどの共有設備については、頻繁に洗浄・消毒を行うこと。また、トイレの蓋を閉めて汚物を流すよう表示すること。
- ペーパータオルを設置する。
- 共通のタオルは禁止する。
- ゴミはこまめに回収し、鼻水や唾液などがついたゴミがある場合はビニール袋に密閉すること。ゴミの回収など清掃作業を行う従業員等は、マスクや手袋を着用し、作業後に手洗いやうがいを徹底すること。
- 建物全体や個別の業務スペースの換気に努めること。
(4)ガイド等の意識向上
- ガイド等に対し、感染防止対策の重要性を理解させ、日常生活を含む行動変容を促すこと。例えば、これまで新型コロナウイルス感染症対策専門家会議が発表している「人との接触を8割減らす10のポイント」や「『新しい生活様式』の実践例」を周知するなどの取組を行うこと。
お客様向けの対策
(1)来店時
- 感染防止のため、電話やメールでの旅行相談、オンラインによる旅行申し込みなど非来店での旅行取引をお勧めする。
- 入口および店舗内に手指の消毒設備(アルコール等)を設置する
- 入店の際に手指の消毒を依頼する
- 店舗内では、マスクの着用を依頼する。
(2)申し込みカウンター
相談・申し込み中
- 密な環境を避け、ガイド等とお客様の間での飛沫感染を防止する。
申込書等の記入時
- 記入台、筆記具等の頻繁な清拭消毒 等
旅行代金の支払い、クーポン類の引き渡し
- 旅行代金の支払いは、振込やカード決済等、非来店・キャッシュレスを促進する。
- 後日発券のクーポン等は、電磁的方法による手交、または郵送等により、非来店の促進を図る。
(3)店舗内清掃
- アルコール溶液や市販されている界面活性剤含有の洗浄剤や漂白剤溶液を用いて清掃する。
- 通常の清掃後に、不特定多数が触れる環境表面を、始業前、始業後に清拭消毒することが重要であり、ドアノブやカウンター、申し込み台、共用パソコンなどは、定期的にアルコール液で拭く。
- 手が触れることがない床や壁は、通常の清掃で良い。
(4)店舗内トイレ(※感染リスクが比較的高いと考えられるため留意する。)
- 便器内は、通常の清掃で良い。
- 不特定多数が接触する場所は、清拭消毒を行う。
- トイレの蓋を閉めて汚物を流すよう表示する。
- ペーパータオルを設置するか、個人用にタオルを準備する。
- ハンドドライヤーは止め、共通のタオルは禁止する。
- 常時換気をオンにしておくなど換気に留意する。
旅行業務取扱上における対策
(1)単品(交通・宿泊など)(手配旅行)
- 手配する旅行サービス提供事業者が適切な感染防止対策を取っている事業者であることを確認するよう、お客様に案内する。
- 手配する交通機関・宿泊等の業界等で安全対策が講じられているかをお客様が認識して選定できるよう、必要に応じて情報提供などに配慮する。
(2)フリープラン、ダイナミックパッケージ
(募集型企画旅行・宿泊のみの募集型企画旅行を含む)
- 募集型企画旅行において手配する旅行サービス提供事業者は、原則として適切な感染防止対策を取っている事業者に限定する。
(3)団体旅行(日帰りバスツアーを含む)
(募集型企画旅行、受注型企画旅行、手配旅行)
旅行の企画
- 感染状況に応じた適切な旅行先の選定に留意
- 旅行の出発となる都道府県から、都道府県外への移動自粛の要請がなされていないことを確認する。
企画の際の旅行サービス提供事業者等の選定
- 旅程に組み込む運送機関、食事箇所、観光施設、体験プログラム等については、事前に適切な感染防止対策を取っていることを確認する。
旅行実施判断(標準旅行業約款募集型企画旅行契約の部 第17、18 条関係)
- 感染状況の変化等により旅行の安全かつ円滑な実施が困難となった場合、またはその困難となる可能性が大きい場合には、旅行の実施を中止する。
- 旅行開始後であっても、感染状況の変化によりその後の旅行の安全な継続が困難となる可能性が大きいことがわかった場合は、旅行を中止し出発地に引き返す。
旅行実施に関する助言(手配旅行)
- 感染状況の変化等により旅行の安全かつ円滑な実施が困難となった場合、またはその困難となる可能性が大きい場合には、旅行の実施の是非を検討するよう、旅行者(団体責任者)に助言する。
- 旅行開始後であっても、感染状況の変化によりその後の旅行の安全な継続が困難となる可能性が大きいことがわかった場合は、旅行の継続の是非を検討するよう、旅行者(団体責任者)に助言する。
3密リスクを下げる旅程管理
ア 交通機関
- 旅程において利用する各交通機関のガイドラインに従った利用ができるよう旅程管理する。
イ 宿泊
- 宿泊施設においては各宿泊施設のガイドラインに従った利用ができるよう旅程管理する。
ウ 食事
- 食事においては、各場所のガイドラインに従った利用ができるよう旅程管理する。
- その他の場所での食事においても、食事中の飛沫感染を防ぐため、時間をずらす、椅子を間引くなどにより、距離の確保に留意。
- 食事施設の従業員との接触をできるだけ少なくすることに留意(従業員からの料理説明を説明メモに変更するなど)
- 人数が多い団体の場合は、昼食を弁当にするなどして、食事中の感染リスクを低減する。
附則
・このガイドラインは、新型コロナウィルス感染症の感染拡大が収束するまで適用される。
※収束とは緊急事態の終了時では無く、新型コロナウィルス感染症が、インフルエンザ等の他の感染症と同じ扱いになる(ワクチンまたは治療薬の開発完了や、社会的に感染リスクが許容される感染症になる)ことを指します。
・このガイドラインにおける店舗とは、ゲストハウス・集合受付ベース指す
・2022年6月より、新型コロナウイルス感染症に関するキャンセル(陽性・疑い・濃厚接触など)においても、通常のキャンセルポリシーに同様のキャンセル料の支払いを求めることとします。
2020年5月19日 初版
2020年6月1日 改2版
2022年6月1日 改3版
“観光×アウトドア”を提案する旅行会社「Verde(ベルデ)大台ツーリズム」代表。 SUP・カヤック・登山ガイド → 起業 → ゲストハウス「宿屋まてまて」&「まてハウス」運営。このブログは「アウトドアライフをお仕事に」をテーマに発信します。