宮川での仕事もすこし落ち着いてきた10月。ベルデが所属するJSPA(日本セーフティパドリング協会)中部ブロックのイベントが石川能登地方で行われました。パドルスポーツのガイドさんと集い、語り、共に漕ぐ貴重な機会です。
ベルデ所属のガイド3名と一緒に参加してきましたよ♪
会場は、能登穴水町でお宿とSUP体験を提供いしている「龍屋」。能登半島東海岸、龍屋の目の前の日本海の美しい海を堪能してきました。
スキルアップ研修会も同日開催
大荒れの天気の初日、そして翌日の早朝はパドリングスキルアップ研修会。私はカヤック部門に参加し、愛知RAINBOWの中谷ガイドからの指導を受けました。SUPと合わせて、こんな内容の研修会でしたよ。(テキストではなかなか伝えるのは難しいですね)
- (SUP)陸上パドリングで重要だと思うことに関する考察と検証
- (SUP)パドルの長さに関しての考察と検証
- (SUP)ボードの乗り比べ
- (SUP)レスキューポイント、ステップターンのポイントの確認
- (カヤック)体に優しいフォワードストロークの追及と比喩表現の大発表会
- (カヤック)スターンを制御する各種ストロークと、安心・安全なリーニングによる機動法
普段、パドルスポーツのガイドとしてゲストに対面している仲間同士の意見交換・共に漕ぐことはとても有意義です。どうしても、同じフィールド・個でやっているとガイディングの幅や技術が狭まってしまうので、改めて自分の指導スキル・漕艇スキルを見直す機会でもあります。
ブロックミーティングの意義
遊びでもなく、必ず行かなければいけない仕事でもないのに、三重県から能登まで5時間以上かけてブロックミーティングに参加する。遠くは静岡・愛知・新潟・長野から多くの仲間が集う理由。それは、パドルスポーツの安全なガイディングを共につくりあげていこう、という想いに由来しています。
もちろん、長いドライブ道中のベルデの仲間とのお喋りも大事な時間だし、トップシーズンの夏を乗り越えて、久々に会うガイド仲間との会食・会話もほっと楽しいものです。ただ、そこには、同じ地域で仕事をする仲間と安全面の協力体制をつくりあげるという目には見えない目的が共有されているはずです。共に漕いで、会話するからこそ、互いの考えを知り、助け合える。
パドルスポーツのガイド業は、まだまだその職業人口は少なく、考え方・倫理観を含めて一般化さているとはいえません。ベルデもこの仕事に携わりやっと10年目を迎えるという深くない経験値です。それでも全国のガイド仲間や先輩たちと知見を共有することで、学び振り返る機会をもらえています。
震災からの復興を目指す能登を訪問して
今回のミーティング会場「龍屋」があるのは、能登半島の穴水町です。この地域の、あの元旦の震災から少し時間が経過し、穴水町が、能登の地震が報道されなくなったという龍屋さんの言葉を現地で聞きました。穴水町にJSPAのガイドが集っている、という報道をリリースすることで、また能登について思い出してもらう機会になる、と。
2日目の研修後には、龍屋さんに和倉温泉の震災の様子を案内してもらい、まだまだ復興半ば、震災前の状況には到底もどっていないリアルを五感で感じました。行って現場を見て知れてよかったと、私なりに能登の現状をまわりに伝えていこうと考えながら帰ってきました。
改めて、集うことに、行くことに意味がある、そんなことを確認できた2日間でした。

“観光×アウトドア”を提案する旅行会社「Verde(ベルデ)大台ツーリズム」代表。 SUP・カヤック・登山ガイド → 起業 → ゲストハウス「宿屋まてまて」&「まてハウス」運営。このブログは「アウトドアライフをお仕事に」をテーマに発信します。






